プエラリアミリフィカはご存知でしょうか?
略して「プエラリア」と呼ばれる事も多いです。
多くの方がプエラリア=バストアップとか、胸が大きくなるなどのイメージがあるのではないでしょうか?
他にも、美肌効果があるとか、若返り、医薬品レベルの効果などプラスのイメージを持っている人もいるようです。
未だに、日本では数多くのプエラリア商品が販売していますし、中にはバストアップが出来ると宣伝されている事も少なくありません。
胸が大きくなるとまで行かなくても、「胸がふっくら」「ボリュームアップ」「ハリが出る」など、バストアップに関するようなキーワードを並べて販売されている事も少なくないです。
しかし、現在、プエラリアは日本では厚生労働省が成分の危険視を認識している様です。
ちょっと小難しい感じになるのですが、下記が厚生労働省のプエラリアに関する見解となっています。
実際に、消費者庁の方には、プエラリアによる健康被害などの苦情が来ていて、それに国が対応した形になっています。
今回は、バストアップとして有名なプエラリアがなぜ危険なのかを分かりやすく解説します。
尚、上記は国民生活センターのプエラリアのホームページの一部です。
美容目的でプエラリアを摂取した若い女性に危害が多発した事も書かれていますし、安易な摂取も控える様に注意喚起も行っている状態です。
ニュースにもなったので、プエラリアが危険だと感じている人も多い事でしょう。
当サイトでも、プエラリアは副作用があり不正出血、生理がとまるなどの症状が確認されています。
そのため、全てのメーカーのプエラリアサプリはお勧めしません。
バストアップサプリと言えばプエラリアだったか
10年以上前から「バストアップ成分=プエラリア」みたいに思われている所がありました。
バストアップサプリだけではなくジェルにおいても「濃縮なプエラリア」が配合されているとか、「純正プエラリア」が配合されているなどの記載もあったわけです。
他にも、プエラリアとイソフラボン、ブックコホシュ、チェストツリーらの黄金比率を見つけて、誰でもバストアップが出来ると広告されている商品もありました。
しかし、多くの場合で胸が大きくはならずに「バストアップサプリ=詐欺」というのも定着してきたわけです。
それでも、胸を大きくしたいと言う女性の願望は止まらずに、売れ続けてきたのがバストアップサプリの歴史でもあります。
プエラリアで健康被害が出た
プエラリアの健康被害の増加は下記の様になっています。
年度 | 被害件数 |
2012 | 1件 |
2013 | 2件 |
2014 | 13件 |
2015 | 97件 |
2016 | 94件 |
この様に2014年頃から問題になりだして、2015年には5倍ほどに増えてきました。
2016年は横ばいでしたが、2017年になると消費者庁の苦情が多い事から、国の方でも動き出したのでしょう。
プエラリアの主な健康被害としては下記の様になっています
皮膚障害・発疹、蕁麻疹
消火器障害・腹痛、嘔吐、下痢
月経不順・不正出血、生理の遅れ
その他・アレルギー、頭痛、呼吸器障害、乳房の痛み
これらの症状にあった方の大半が、ネットでプエラリア配合のバストアップサプリを見つけて、定期購入し摂取していた事が分かっています。
尚、プエラリアの摂取を医師に言われたり、副作用に気が付き自分から止めたりした場合は、症状が治まる事が多いです。
プエラリアが危険な理由
プエラリアは食品として販売されている事も多いですし、ドラッグストアでも購入出来る事から、健康食品として認識されている場合もあります。
しかし、なぜプエラリアが危険なのか解説します。
ホルモンバランスが崩れる
女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。
女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの、二種類のバランスにより成り立っているわけです。
プエラリアの場合ですが、エストロゲンばかりを活発化させてしまう為に、プロゲステロンとのバランスが悪くなり、副作用が起きる事になります。
女性ホルモンのバランスの悪さにより、不正出血や生理が止まるなどの症状が起こるという事です。
尚、プエラリアを摂取すると、体調がよくなったり、本当にバストアップ出来てしまった例も少数ですが存在します。
その場合は、エストロゲンが弱くプロゲステロンが強かった場合に、プエラリアのお陰でエストロゲンが強くなりバランスが取れたとも考えられます。
ただし、使い続ける事によって結局は、不正出血や頭痛、体調不良などの副作用が出てしまう場合も少なくありません。
さらに、副作用でプエラリアの摂取をやめた途端に、バストが小さくなったという笑えない様な例も存在します。
業者が正確なプエラリアの量を把握できていないケースも多い
プエラリアが主に、タイ北部で栽培されている事は有名です。
しかし、他の国でも栽培されたプエラリア成分が配合されている場合もあります。
プエラリアの含有量に関しては、栽培地の気候や風土によっておも大きく変わるとされています。
さらに、国がプエラリア商品を販売している業者の調査を行ったところ、半数以上が自社商品のプエラリアの含有量が把握出来ていなかったという、お粗末な結果も出ているわけです。
医薬品であれば国の方でも確認があるわけですが、プエラリアなどの健康食品となると、業者任せになっています。
そのため、業者側のずさんな管理が浮き彫りになったのでしょう。
中には、プエラリア成分で、Aカップが2週間でFカップになると広告を打っていた業者が、プエラリアの量を自社で把握していなかった事例も存在するわけです。
製品管理と安全性に関して大きな問題を抱えていた事が分かってきています。
プエラリアが規制されている国もある
プエラリアに関しては、摂取量などを規制されている国も存在します。
この記事を書いている段階では、日本には規制はありませんが、そのうち規制される可能性もあるでしょう。
他国の規制状況は下記の様になっています。
EU・食品として販売する事が出来ない
香港・10代女性の腹痛や下痢などの症状が問題となり、使用しないように注意喚起している
韓国・食品として販売する事は禁止されている
豪州・安全性に対する評価を受ける必要がある
タイ・1日の摂取量は100mg以内に抑える制限がある
外国では、日本に比べるとプエラリアに対する厳しい見方があるわけです。
これらを考えれば、バストアップする可能性があると言っても、健康被害の可能性もありますし、プエラリア摂取は控えるのが理想と言えそうです。
実際に、プエラリアに明確なバストアップ効果があるとする研究結果も出ていません。
業者の方が過大にプエラリアのバストアップ効果のみを宣伝している状態です。
プエラリアで健康被害にあってしまったら
プエラリアによる健康被害を受けてしまった場合ですが、すぐに摂取するのをやめてください。
そして、医師に相談する事をお勧めします。
当たり前ですが、医師に相談する時に商品を見せたりして、プエラリアサプリやプエラリア配合の健康食品を摂取した事を伝える必要があります。
尚、日本には消費者庁の方に相談する事が出来る「消費者ホットライン188」というのが存在します。
健康に関する問題や、業者とのトラブルや困った事が起きた場合は、こちらに電話するのもよいでしょう。
下記が消費者ホットラインの概要になっていますので、確認してみてください。
尚、消費者ホットラインは相談料は無料となりますが、通話料金は発生します。
その点はご理解ください。
プエラリアは摂取する必要がない
私は元々プエラリアには否定的な意見を持っているわけですが、今回の事例などを上げてみて摂取する必要はないと改めて感じました。
体を蝕んでバストアップさせると言うのも、非常におかしな話だと感じるわけです。
やっぱり、バストアップと言うのは、サプリや健康食品で行うものではなく、体をバストアップしやすい体質に変える事が大事だと感じています。
プエラリアを摂取してはいけないとは言いませんが、当サイトではプエラリアの摂取はお勧めしないという事です。
健康被害には十分に気を付けてください。
プエラリア商品はまだまだ発売されている(追記)
プエラリアの健康被害が問題になった事で、現在、ドラッグストアからはプエラリア商品は消えている状態です。
しかし、ネットでは未だにプエラリアが販売されています。
ベルタプエラリア、シンデレラアップ、エレスト、クオリアなどのバストアップサプリは未だに人気があります。
バストアップ食材でもミーモ、スリムアップグリーンスムージーが売上を伸ばしている状態です。
業者からしてみれば、うちは安全を確認出来ているとか、販売するのは違法ではないという認識なのかも知れませんが、副作用の恐れがあるような成分が入っている商品は摂取するべきではないかと私は考えています。
プエラリアサプリを飲んで、バストアップを考えてみようかな!と思っている女性がいれば、日本医師会のホームページも読んでおいてみるべきです。
プエラリアは、女性ホルモンのバランスを乱し、副作用の不正出血や生理がこない(遅れる)、不妊などの症状を考えると、どうしてもお勧めは出来ません。
尚、バストアップサプリの中には、プエラリア成分が入っていない商品もあります。
しかし、バストアップサプリを飲んでもバストアップが出来ない事が大半であり、私はプエラリアの配合に限らず、バストアップサプリは摂取するべきではないと考えています。